概要

廃石綿・石綿含有廃棄物の中間処理における無害化処理認定について

施設管理者は、石綿含有製品の使用状況を把握し、使用されている場合には、その劣化・破損状況に応じた適切な石綿粉塵暴露防止対策を講じなければいけません。

石綿粉じんばく露防止対策の基本的な手順は、

  1. 石綿含有製品の使用状況の把握
  2. 石綿含有製品の劣化、破損状況の把握
  3. 石綿粉塵暴露防止対策の選定
  4. 石綿含有製品の除去、解体等の対策工事
  5. 廃石綿等・石綿含有廃棄物の産廃処理

となります。

産廃処理は、「分別→保管→収集→運搬→処分」の流れで実施されます。

処分には、廃棄物を物理的・化学的・生物学的な方法により無害化・安定化・減量化させる「中間処理」と、最終的に自然界に還元する「最終処分」とがあります。

廃石綿等・石綿含有産業廃棄物の中間処理は、「溶融施設を用いて溶融する方法」「無害化処理認定された方法」があります。

今回、これらの廃石綿等・石綿含有廃棄物の無害化処理認定についてまとめます。

廃石綿・石綿含有廃棄物の中間処理における無害化処理認定について

現在(平成31年度)、廃棄物処理法第15条の4の4の第1項に基づき石綿廃棄物の無害化処理認定を受けた者は

  • ツネイシカムテックス株式会社(廃石綿のみ)
  • 株式会社最上クリーンセンター(すべて)

の2社になります。

認定された施設は4件あるが、うち2件は後に認定廃止となっています。

出典:ツネイシカムテックス株式会社HP

ツネイシカムテックス株式会社は、従来施設の酸素バーナー式表面溶融炉を廃石綿等の受入ができるように認定を受けたものです。

出典:飛島建設株式会社HP

株式会社最上クリーンセンターは、重油バーナー方式による表面溶融炉です。

両社とも従来技術のバーナー表面溶融炉をアスベスト処理専用として改良したものです。

無害化処理認定の申請

無害化処理認定の申請においては、以下の事項を申請します。

  • 無害化処理に供する施設の位置・構造等の設置に関する計画事項
  • 維持管理に関する計画事項
  • その他記載すべき事項

申請書添付書類は以下の書類です。

  • 事業計画の概要書
  • 施設の構造を明らかにする平面図・立面図・断面図・構造図・処理工程図・設計計算書・見取り図
  • 申請者が施設の所有権・使用権を証する書類
  • 工事の着工から使用開始に至る計画書
  • 施設の処理能力の10分の1以上の規模・1日当りの処理能力20トン以上の設備を用いて行った実証試験に関する書類
  • 無害化に係る科学的因果関係を説明する書類
  • 業又は施設の設置許可を取得していれば許可証の写し
  • 廃棄物処理法施行規則第9条の2第2項第4号から第14 号に規定する書類
  • 生活環境影響調査書

無害化処理認定の審査の際には、廃棄物処理業の許可・廃棄物処理施設設置許可と同様の審査がされるため、これらの許可は取得不要である。


無害化処理認定の性能基準

無害化処理認定の性能基準は以下の事項の通りです。

  • 迅速な無害化処理が確保されること。
  • 人の健康・生活環境に係る被害を生じないこと。
  • 受入れ廃棄物の全てを無害化処理施設に投入すること。
  • 設置計画・維持管理に関する計画が周辺施設の利用者を考慮されていること。

無害化処理認定の資格基準

無害化処理認定を受ける者の基準は以下の通りです。

  • 廃棄物処理業の許可に係る欠格要件と同様の欠格要件に該当しない者であること。
  • 生活環境の保全・増進に配慮された事業計画を有する者であること。
  • 廃棄物の性状の確認・管理、施設の運転管理ができる者であること。
  • 産業廃棄物処理施設である場合には、施設の維持管理を基準に従う者であること。
  • 無害化処理を的確に行う知識・技能を有する者であること。
  • 無害化処理を的確に継続して行う経理的基礎を有する者であること。
  • 無害化処理を自ら行う者であること。
  • 不利益処分を受け、その不利益処分のあった日から5年を経過しない者に該当しないこと。

まとめ

廃石綿等・石綿含有廃棄物の産廃処理について「分別→保管→収集→運搬→処分」の流れで実施されます。

今回、中間処理における無害化処理についてまとめさせていただきました。

廃石綿等・石綿含有廃棄物の産廃処理について、他の流れについて知りたい方は、こちらを参照ください。

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また、石綿撤去作業は、通常の土木作業よりも安全性が重視されるため、専門知識が必要になります。

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