施設管理者は、石綿含有製品の使用状況を把握し、使用
石綿粉じんばく露防止対策の基本的な手順は、
- 石綿含有製品の使用状況の把握
- 石綿含有製品の劣化・破損状況の把握
- 石綿粉塵暴露防止対策の選定
- 石綿含有製品の除去、解体等の対策工事
- 廃石綿等・石綿含有廃棄物の産廃処理
となります。
今回、石綿含有製品の劣化・破損状況の把握についてまとめます。
石綿含有製品の劣化・破損状況の確認方法
石綿含有製品は、劣化・破損状況の程度で、石綿が飛散する可能性が異なり、状況によって防止対策も異なります。
適切に劣化・破損状況を判断することが石綿粉塵暴露対策で1番重要です。
石綿含有製品の劣化・破損状況は、製品の使用場所等に応じて、主に露出して
ただし、振動を発生する施設においては、飛散性石綿含有製品が囲
空
飛散性・非飛散性では特徴が異なるため、製品の特徴を理解する必要があります。
飛散性石綿含有製品の劣化・破損の程度
飛散性石綿含有製品は、劣化、破損状況の程度で、石綿が飛散する
このため、劣化、破損の程度を「区分1」「区分2」「区分3」の3区分で分類します。
区分1
劣化・破損の程度が大きく、石綿の飛散が恐れが大きい状態です。
区分1の特徴
- 吹き付け面等の崩れ・垂れ下がり・浮き上がり
- 床面に製品の一部の飛散
- 基盤面との剥離
- 振動や漏水にさらされている
区分2
劣化・破損の程度は小さく、
石綿を含有していない製品で覆われている「囲い込み」に
区分3
劣化・破損は見られず、安定している状態です。
非飛散性石綿含有製品の劣化・破損の程度
非飛散性石綿含有製品は、一般的に安定しており、破損等が生じた場合でも、部分補修・囲い込
このような場合は、飛散性石綿含有製品の「区分2」に分類できます。
しかし、激しい破損・耐用年数を超えた破損がある場合は、「区分1」に
非飛散性の石綿セメント管・電気・機械製品は、地下埋設・部品の一部などとして使用されており、
配管材(石綿セメント管)
配管材として、石綿セメント管が使用されています。
一般的には土中で安定
また、老朽化による管継手パッキンの
劣化の判定方法は、「水道用石綿セメント管診断マニュアル」に詳
電気部品
電気部品は、電気製品の材料として組み込まれており、ゴム・レジン等により固化・密閉されている。
このため、目視のみで状況の判断を行うことは一般的に不可能です。
部品名・製造記号・番号等を基に、発注したプラントメーカーに問い合
この電気部品を交換する場合、古い機器におい
機械部品
機械部品は、電気部品と同様に固化・密閉等の加工がなさ
機械部品の交換部品も、機器や部品等の各
まとめ
石綿含有製品の劣化・破損状況の把握についてまとめました。
石綿撤去作業のは、通常の土木作業よりも安全性が重視されるため、専門知識が必要になります。
その専門知識を習得するための参考書・専門書をまとめましたので、参考にしてみてください。
参考資料・参考文献
- 農業農村整備事業におけるアスベスト対応マニュアル:農林水産省
農村振興局整備部 - 水道用石綿セメント管の撤去作業等における石綿対策の手引き:厚
生労働省健康局水道課 - 愛知県農業用石綿セメント管工事指針:愛知県農業用水管アスベス
ト対策推進検討会