コンクリートとは、構成材料の「セメント・練混ぜ水・骨材・混和材料」を一体化したものです。
コンクリートの性能に合わせて、材料の種類・材料の配分が決まります。
今回、コンクリート構成材料について学んだことをまとめます。
セメント
セメントは、JIS規格によるとポートランドセメント、ポートランドセメントに混和材を混ぜた混合セメント(高炉セメント・フライアッシュセメント・シリカセメント)の4種類に分かれます。
ポルトランドセメントは以下の物質で構成されています。
【ポルトランドセメントの構成材料】
- エーライト(ケイ酸三カルシウム3CaO・SiO2)
- ビーライト(ケイ酸二カルシウム2CaO・SiO2)
- フェライト(カルシウムアルミノフェライト4CaO・Al2O3・Fe2O3)
- アルミネート(カルシウムアルミネート3CaO・Al2O3)
- 石膏(硫酸カルシウムCaSO4・2H2O)
これらの材料は、「水和反応速度・強さの発現性・水和熱」などの性質が異なるため、材料の組成・石膏の添加量・比表面積値を変化させることによって、以下の物性の異なるポルトランドセメントを製造することができます。
【ポルトランドセメントの種類】
- 普通ポルトランドセメント
- 早強ポルトランドセメント
- 超早強ポルトランドセメント
- 中庸熱ポルトランドセメント
- 低熱ポルトランドセメント
- 耐硫酸塩ポルトランドセメント
混合セメントポルトランドセメントに各種混合材を混ぜたセメントです。
混合材の種類により、以下の3種類がJISに制定されており、それぞれ混合材の分量によってA・B・C種の3種類がある。
【混合セメントポルトランドセメントの種類】
- 高炉セメント
- シリカセメント
- フライアッシュセメント
セメントの詳細については、下記の記事でまとめていますのでご参照ください。
参考ページ:コンクリート構成材料における「セメント」について
水
コンクリートの練混ぜ水は、水和反応・混和剤の効果発現などを起こすために必要不可欠な構成材料です。
練り混ぜ水は、油・酸・塩類・有機物などコンクリート・鋼材に影響を及ぼすものを有害量含んではいけません。
化学反応を引き起こすために用いられるので、どんな水でも良いわけではなく、JISで以下のように規定されています。
【練混ぜ水の種類】
- 上水道水
- 上水道水以外の水
- 回収水
練混ぜ水の詳細については、下記の記事でまとめていますのでご参照ください。
参考ページ:コンクリート構成材料における「練混ぜ水」について
骨材
骨材とは、砂・砂利・砕石のことで、コンクリートを作るときには65~80%を骨材が占めており、欠かせない材料のひとつです。
骨材には活性がないですが、水和熱抑制・温度収縮抑制・コスト低減のために混ぜられます。
骨材には、以下の3種類があります。
【骨材の種類】
- 自然下に存在する砂・砂利を採取した「天然骨材」
- 工業生産などの副産物・人工破砕などを用いた「人工骨材」
- 建築廃材などのを骨材として使えるように加工した「再生骨材」
骨材の詳細については、下記の記事でまとめていますのでご参照ください。
参考ページ:コンクリート構成材料における「骨材」について
混和材料
混和材料は、コンクリートの性能を改善する材料です。
材料の使用量によって、
- 混和剤
- 混和材
に分けられます。
混和剤はコンクリートの練上げ容積に算入しないもので、混和材はコンクリートの練上げ容積に算入されるものです。
混和剤として、AE剤・減水剤・AE減水剤・流動化剤などが挙げられます。
混和材として、ポゾラン・高炉スラグ微粉末・膨張剤などが挙げられます。
混和材料については、下記の記事でまとめていますのでご参照ください。
参考ページ:コンクリート構成材料における「混和材料」について
まとめ
コンクリート材料についてまとめました。
紹介させて頂いた知識は土木施工管理技士の試験にも出てくるほど重要な知識です。
勉強に使用した書籍をまとめていますので、ご参照ください。