技術士(農業農村工学) PR

技術士(農業部門農業農村工学)になるには? 〜資格紹介〜

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技術士は、科学技術に関する高度な専門的応用能力を必要とする事項について、計画・研究・設計・分析・試験・評価などに関する指導業務を行う者です。

農業農村工学について指導ができるほどの知識を有するというお墨付きを得ることができるので、取得することでキャリアアップに必ずつながります。

そんな技術士(農業部門農業農村工学)について紹介させていただきます。

技術士(農業部門農業農村工学)とは

技術士は、「科学技術に関する技術的専門知識と高等の専門的応用能力及び豊富な実務経験を有し、公益を確保するため、高い技術者倫理を備えた、優れた技術者の育成」を図るための文部科学省所管の国家資格です。

技術士試験は、文部科学省令で定める技術部門ごとに実施され、農業部門の中で「畜産」「農業・食品」「農業農村工学」「農村地域・資源計画」「植物保護」の5選択科目(専門分野)に分かれており、いずれかを選択して受験します。

農業農村工学の専門分野では以下の知識が問われます。

  • かんがい排水施設・農地・農道・農地保全・防災施設・農村環境施設に関する調査・計画・ 設計・施工・管理
  • 農業農村整備に係る水利用・環境影響評価及び環境配慮に関する調査・計画・設計・実施
  • その他の農業農村工学に関する事項

試験は技術士第一次試験、技術士第二次試験に分かれており、第一次試験に合格・文部科学大臣が指定したJABEE認定課程を修了した修習技術者「技術士補」となる資格を有し、第二次試験に合格された方が「技術士」となる資格を有します。


技術士(農業部門農業農村工学)の仕事先

技術士(農業部門農業農村工学)の仕事

技術士を有することで、配置技術者・専任技術者になることができます。

技術士法に基づいて、技術士には以下の義務・責務が課されています。

  • 信用失堕行為の禁止
  • 技術士等の秘密保持義務
  • 技術士等の公益確保の責務
  • 技術士の名称表示の場合の義務
  • 技術士の資質向上の責務

そのため、農業農村工学に関して高い専門性・信頼性が担保されているため、建設・土木企業、公務員、設計コンサルタントなどにおいて重宝されます。

技術士の年収としては450万~1000万円と言われ、企業によって資格取得奨励制度・資格手当がある場合があります。

技術士試験の内容

技術士(農業部門農業農村工学) 試験

技術士試験は、第1次試験・第2次試験に分かれています。

一次試験の受験料は11,000円、二次試験の受験料は14,000円です。

令和2年度に実施された第1次試験の農業部門合格率は39.2%(合格者189人/受験者419人)で、第2次試験の農業部門合格率は10.6%(合格者63人/受験者592人)です。


第1次試験

第1次試験は筆記試験の択一問題で、以下の3科目に分かれています。

  • 基礎科目(15点満点):科学技術全般にわたる基礎知識
  • 適性科目(15点満点):技術士法第4章(技術士等の義務)の規定の遵守に関する適性
  • 専門科目(50点満点):受験者があらかじめ選択する1技術部門に係る基礎知識・専門知識

受験において年齢・学歴・業務経歴等による制限はなく、誰でも受験可能です。

各科目において50%以上の得点率が合格ラインで、技術士補の資格を有することができます。

令和4年度に実施された一次試験の農業部門合格率は43.0(合格者304人/受験者707人)です(参照元:日本技術士会HP)。

第1次試験を合格しなくても、技術士法第31条の2第2項の規定により、文部科学大臣が指定した大学その他の教育機関における課程(JABEE認定課程)を修了した方も「技術士補」となる資格を有しています。

第2次試験

第2次試験に進むためには、技術士補となる資格を有し、次に該当する者である必要があります。

  • 技術士補に登録し、通算4年以上技術士補として技術士を補助した者。
  • 技術士補となる資格を有した日から、科学技術に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、評価又はこれらに関する指導の業務を行う者(注1)の監督(注2)のもとに当該業務に従事した期間が通算4年を超える者。
    ・(注1)7年を超える業務経験を有し、かつ受験者を適切に監督することができる職務上の地位にある者。
    ・(注2)受験者が技術士となるのに必要な技能を修習することができるよう、指導、助言その他適切な手段により行われるもの。
  • 科学技術に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務に従事した期間が通算7年を超える者。(技術士第一次試験合格前の従事期間を算入することができます。

なお、理科系統の大学院修士課程・専門職学位課程を修了し、博士課程に在学・在学していた者にあっては、2年を限度として、当該期間からその在学した期間を減じた期間とでいます。

第2次試験は、筆記試験・口頭試験で実施されます。

筆記試験は以下の科目になります。

  • 必須科目(2時間半)
    ・必須科目Ⅰ(40点満点):「技術部門」全般にわたる専門知識、応用能力、問題解決能力及び 課題遂行能力に関する記述式2問(600字詰用紙3枚以内)
  • 選択科目(3時間半)
    ・選択科目Ⅱ(30点満点):「選択科目」についての専門知識及び応用能力に関する記述式2問(600字詰用紙1枚以内・600字詰用紙2枚以内)
    ・選択科目Ⅲ(30点満点):「選択科目」についての問題解決能力及び課題遂行能力に関するもの記述式1問(600字詰用紙3枚以内)

口頭試験は、筆記試験の合格者のみに実施され、技術士としての適格性と高等の専門的応用能力などが求められます。

  • I 技術士としての実務能力(10分)
    ・1.コミュニケーション、リーダーシップ(30点満点)
    ・2.評価、マネジメント(30点満点)
  • II 技術士としての適格性(10分)
    ・3.技術者倫理(20点満点)
    ・4.継続研さん(20点満点)

筆記試験・口頭試験の各科目において60%以上の得点率が合格ラインで、技術士の資格を有することができます。

令和4年度に実施され二次試験の農業部門合格率は12.2%(合格者88人/受験者722人)と低い合格率です(参照元:日本技術士会HP)。

技術士(農業部門農業農村工学)になるために勉強方法

技術士を受験する方は、基本的に実務経験を仕事で積みながら、試験勉強を行います。

技術士の過去問について、公益社団法人日本技術士会HPにて公表されているので、それをかき集めることでも対策をすることはできます。

しかし、実務経験をしている最中で仕事がハードで勉強どころではなく受験する方が多いため、合格率が低く難易度の高い資格試験になっています。

そのため、効率的に勉強ができる方法を見つけて確実に合格を目指しましょう。

第1次試験において択一式の筆記試験ですので、専門書籍を解くことで独学で試験対策が可能です。

第2次試験においては記述試験・口頭試験がありますが、職場に有資格者がおり、試験対策について話が聞けることができれば独学でも対応できます。

会社によっては、資格獲得を奨励するために勉強会が開かれることもあります。

独学が難しい場合も、記述試験添削・口頭試験の模擬試験などをサポートしてくれるサービスもありますので。

まとめ

技術士(農業部門農業農村工学)になるためにはということで、紹介させていただきました。

常に人材不足が続いており、技術者不足も深刻になっており、技術士の重要性が高まっています。

ぜひ資格を取得していただいて、専門知識の習得を図って、土木技術の向上に繋げていただければと思います。

さらに農業土木の知識をより深く学びたい場合は、以下の資格を取得することで身につけることができますので、紹介させていただきます。

参考ページ:農業土木・農業農村工学の専門性を高められる資格について

農業土木・農業農村工学の専門性 を高められる資格について
農業土木・農業農村工学の専門性を高められる資格について農業土木の専門性が高まる資格として、「技術士 農業部門 農業農村工学」「土木施工管理技士」「測量士」「RCCM(農業土木)」「農業土木技術管理士」が挙げられます。...