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【ビオトープ水草】シュロガヤツリの育て方・増やし方

【ビオトープ水草】シュロガヤツリの育て方・増やし方
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コロナの外出自粛の影響から、メダカ飼育が1つのブームになり、庭でビオトープを楽しむ方が増えました。

時期になるとホームセンターでビオトープの専用コーナーが設けられるほどです。

しかし、生育形の違い・耐寒性など水草の特性が分からない種類も多くあります。

ビオトープで使われる水草の生態を把握するため、今回は「シュロガヤツリ」の育て方・増やし方についてまとめます。

シュロガヤツリとは

シュロガヤツリ(棕櫚蚊張吊)は、マダガスカル原産の常緑性多年草で、湿地性の水生植物です。

日本では本州以南で帰化できるほどの耐寒性が強い品種です。

樹形がシュロ(ヤシ科植物)に似ていることが和名の由来で、唐傘にも似ているのでカラカサカヤツリとも呼ばれます。

背丈1m程度と大きくなり、水質浄化に優れた植物としてビオトープに導入されます(中村融子, 緒方健, 志水信弘, & 徳永隆司. (1999). シュロガヤツリによる池の水質浄化と水生昆虫の定着. 水環境学会誌22(12), 1010-1015.)。

花茎の先端からは多数の苞が出て、シュロガヤツリの花言葉は「言い表せない思い」です。

シペラス(Cyperus)の種類

学名(C:Cyperus)和名・通名特徴
C. papyrus紙蚊帳吊(カミガヤツリ)パピルス・大型(2m超)
・エジプト原産
・耐寒性:低~中
C. alternifolius棕櫚蚊張吊(シュロガヤツリ)・中型(1m超)
・マダガスカル原産
・耐寒性:強
C. alternifolius ‘Gracilis’ 小棕櫚蚊帳釣
コシュロガヤツリ
ミニシペラス
ドワーフアンブレラプラント
・小型(50cm超)
・園芸品種
・耐寒性:低~中
C. albostriatusアルボストリアツス ・小型(50cm超)
・南アフリカ原産
・耐寒性:低~中
C. microiria蚊帳吊草(カヤツリグサ)・小型(50cm超)
・アジア、日本原産
C. iria小米蚊帳吊(コゴメガヤツリ)・小型(50cm超)
・アジア、日本原産

シペラス属・カヤツリグサ属(Cyperus)は、世界の熱帯から温帯で600種以上分布しており、日本では28種の自生が確認されています。

パピルスは、エジプトで紙の原料になっていたことでとても有名です。

カミガヤツリ・シュロガヤツリ・アルボストリアツスが園芸用として日本で使われる傾向です。

似たような形質で多くの品種があるので、狙った品種をしっかり判別して購入してください。

シュロガヤツリの育て方

シュロガヤツリの育て方

湿地性の植物ですので、水深10cm未満の浅めが好ましいです。

水を切らせなければ、腰水など陸生の状態でも生育は可能ですが、水没させておくほうが飼育が容易になります。

土は一般的な赤玉土で良く、施肥をすると良く繁茂します。

株自体が大きくなり株が込み入りやすいので、鉢のサイズは4号以上の大きい鉢で飼育するのがおすすめです。

夏の暑さには強いですが、葉が黄変し枯死する葉も出てきますので定期的に剪定しましょう。

耐寒性が強いので、冬は本州以南なら屋外越冬できます。

シュロガヤツリの増やし方

シュロガヤツリ 地下茎

シュロガヤツリは、株分け・挿し木で増やすことが可能です。

地下茎が短く密生して増えていくので、株分けの方が株を維持しやすくなります。

根の生長が速いので、根詰まりをしないように定期的に植え替え・株分けをしましょう。

シュロガヤツリ 葉挿し・葉押し

挿し木の1種ですが、「葉挿し・葉押し」でも増やすことが可能です。

水に差しておくと発根し活着すると、古葉が枯れ新葉が出てきます。

まとめ

シュロガヤツリの育て方・増やし方についてまとめました。

ビオトープではたくさんの水草が使用されています。

実際にビオトープを作成した私がおすすめする水草をまとめていますので、下記から詳細をご参照ください。

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