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農家おすすめ!ピーマンの栄養・効能を活かす効果的な料理法

農家おすすめ!ピーマンの栄養・効能を活かす効果的な料理法
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食材の栄養素は料理の仕方次第で大きく変化します。

栄養を大きく損なう調理をしてしまうと、食材の栄養素を活かすことができません。

逆にちょっとした工夫・要点を知るだけで、効率的に栄養を活かすことが可能です。

今回は「ピーマン」のピーマンの栄養・効能を活かす効果的な料理法をまとめます。

ピーマンの主な栄養・効能

ピーマン

【ピーマンの注目成分】

  • ビタミンA(β-カロテン):400μg
  • ビタミンC:76mg
  • ビタミンE:0.8mg
  • カリウム:190mg
  • 食物繊維:2.3g(水溶性0.6g、不溶性1.7g)

【ピーマン 可食部100gあたり成分 七訂日本食品標準成分表より】

ピーマンは唐辛子の中で辛味がないもので、大型種をパプリカと呼びます。

抗酸化作用があるβ-カロテン・ビタミンC・ビタミンEが豊富です。

カリウムも豊富で塩分の取り過ぎによるむくみ対策に役立ち、食物繊維は腸内環境を整えるのに役立ちます。

これらの栄養素以外にも注目すべき成分として、ピーマンの香り・苦味の原因物質である「クエルシトリン(ビタミンP)・ピラジン」が挙げられます。

クエルシトリン(ビタミンP)

クエルシトリンは、ポリフェノールの一種で、脂肪細胞の脂肪蓄積を抑制します。

クエルシトリンにはビタミンPとしての働きもあり、高血圧抑制・抗うつ作用・血中中性脂肪の上昇抑制・血流改善・関節炎予防などの効果が確認されています。

このクエルシトリンを抑制して苦味の少ないピーマンとして、タキイ種苗が開発した「こどもピーマン」という品種があります。

ピラジン

ピーマンの香気成分の1つに、「2-isobutyl-3-methoxypyrazine」と呼ばれるピラジンの一種があります。

ピラジンは、血が固まるのを抑える成分で、血液サラサラ・血流対策になります。

そのため、高血圧予防・心筋梗塞予防・夏の冷え性対策などに効果が認められています。

ピーマンの栄養・効能を活かす効果的な料理法

切られてたピーマン

ピーマンの栄養・効能を活かすため、以下の効果的な料理方法をおすすめします。

あくまでも、栄養を活かすためであって、美味しさを追求する場合の料理方法とは異なることをご承知ください。

【ピーマンの栄養・効能を活かす効果的な料理法】

  1. 繊維に沿って縦切り・丸ごと
  2. 加熱
  3. 種・ワタも利用
  4. 緑ピーマン以外にもカラーピーマン(赤ピーマン・黄ピーマン)も使ってみる
  5. 油と一緒に食べる

①繊維に沿って縦切り・丸ごと

ピーマン 断面

繊維に沿って縦切りにすることで、細胞を壊さないで栄養を逃がすことなく食べられます。

細胞が壊れないので苦み・匂いを抑え、繊維が残りやすくなるので、加熱してもシャキシャキな食感を保つことも可能です。

横切りにすると繊維をぶった切るのでやわらかい触感になりますが、栄養が抜けています。

肉詰めなどでピーマンを切らずに丸ごと食べると、縦斬りよりも栄養を損なうことはありません。

②加熱

肉詰めピーマン

ビタミンCは熱に弱いのですが、ピーマンにはビタミンPという熱や酸化からビタミンCを守ってくれる栄養素が含まれるので、他の野菜に比べると加熱による栄養損失は少ないです。

皮が分厚くしっかりしているのでビタミンCが外に流れ出すのを防いでいます。

生で食べるよりは栄養の損失はありますが、加熱処理をしても良いと言えるでしょう。

③種・ワタも利用

ピーマンのワタとタネ

ピーマンの栄養は、皮よりもタネ・ワタの部分に多く含まれています。

タネにはカリウムが多く含まれていて、塩分の摂り過ぎによるむくみ対策に役立ち、糖尿病治療の内服薬の主成分であるスルフォニール尿素を含有しています(公開特許広報の特許出願公開、「昭59-70619」)。

ワタには、ピラジンが多く含まれていて皮の部分の約10倍あります。

苦味は増してしまいますが、これらの栄養を余すことなく接種するために、タネ・ワタを取り除くことなく食べることがおすすめです。

ピーマンのワタ・種を余すことなく食べられるレシピは「まるごとピーマンの肉詰め」です。

④カラーピーマンを選ぶ

カラーピーマン

カラーピーマンは緑ピーマンが熟したピーマンで、青臭さは減少して甘味が増加する傾向です。

赤ピーマンの色素はカプサイシンで、強力な抗酸化作用が期待できます。

カラーピーマンは緑ピーマンの栄養成分を比較すると、食物繊維以外はカラーピーマンの方が優秀です。

  • β-カロテン:黄200μg<緑400μg<赤1100μg
  • ビタミンC:緑76mg<黄150mg<赤170mg
  • ビタミンE:緑0.8mg<黄2.5mg<赤4.7mg

もし、カラーピーマンがあれば、積極的に選択してみましょう。


⑤油と一緒に食べる

サラダ ドレッシング

βカロテン・ビタミンEは脂溶性ですので、油と一緒に料理することで効率よく吸収することができます。

ドレッシングをかけて食べるときは、ノンオイルよりも油分が多いドレッシングが好ましいです。

加熱調理するときも、油をしっかり使うと効果的です。

ピーマンとツナを使ったレシピ「無限ピーマン」だと、ツナ缶から出る油を効果的に活用できるのでおすすめです。

まとめ

ピーマンの栄養・効能を活かす効果的な料理法についてまとめました。

栄養を生かす調理の方法に併せて、品質の良い食材を手に入れることも重要です。

残念なことに品質の良い食材を買ってみようと思っても、近所のスーパーの品揃えがない・価格高いなどの問題にあたってしまいます。

そこで、旬で良質な野菜を手軽に安く手に入れる方法として、『野菜の宅配定期便』を紹介させて頂いておりますので、ぜひご覧ください。

農家による経験・知恵によるところもありますが、栄養をしっかり摂るためには正しい情報・データも必要なため、書籍・論文などの文献で勉強しました。

栄養について勉強をした際に使用した書籍をまとめましたので、興味がありましたらご参照ください。

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