ハリヨはトゲウオ目トゲウオ科の魚で、岐阜県と滋賀県の湧水のある河川に局所的に分布しています。
個体数が減少傾向にあるため、生息地の多くは保全地です。
岐阜県西濃地域にある保全地の1つとして、「加賀野八幡神社」を紹介します。
「加賀野八幡神社」について
「加賀野八幡神社」は、「加賀野城の跡地」の一部に建っており、安産の神が祀られている神社です。
加賀野八幡神社にある井戸「加賀野八幡神社自噴井」は、昭和61年に「岐阜県の名水」・平成20年に環境省「平成の名水百選」に選定されるほど、清水が湧き出ています。
加賀野八幡神社自噴井の流出先に「ハリヨ池」と呼ばれるハリヨの生息地があり、平成3年に児童公園と合わせて整備され、「加賀野名水公園」とも呼ばれる地域の憩いの場です。
この池に生息するハリヨは、1989年に三重県員弁郡藤原町(現いなべ市)から贈られた天然記念物のハリヨ70匹が移入されました。
加賀野のハリヨ池と水路の一部は「加賀野ハリヨ指定希少野生生物保護区」に指定されています。
保護区内でのハリヨ生息に影響のある行為は知事の許可が必要で、「生態系に悪影響を与える生物の放流・ハリヨの捕獲」など固く禁じられていますので、観察の際は注意しましょう。(罰則:1年以下の懲役又は100万円以下の罰金)
加賀野名水保存会によって、ハリヨ池が保全されており、以下のことが実施されています。
- 毎月2回の清掃
- ハリヨ保護網の設置・安全柵の設置
- 他地域のハリヨとの入れ替え
- 排水管理
- 子ども会との座談会
加賀野八幡神社自噴井について
「加賀野八幡神社自噴井」は、加賀野八幡神社にある井戸で、昭和61年に「岐阜県の名水」・平成20年に環境省「平成の名水百選」に選定されています。
深さ136mメートル、口径150mmの井戸から、水温約14℃の地下水が1日430tが湧き出ています。
雰囲気もとても良いので、大垣市の景観遺産に平成22年に認定されました。
「加賀野八幡神社」へのアクセス
- 所在地:岐阜県大垣市加賀野1丁目375-1
- 問い合わせ:大垣市生活環境部環境衛生課
- 公共交通:樽見鉄道「東大垣駅」から徒歩約10分
- 自動車:東海環状自動車道大垣西ICから車で10分
駐車場について
加賀野八幡神社には駐車場がありません。
そのため、路上駐車をするしかありませんが、道路の幅員が大きいので路上駐車ができます。
まとめ
ハリヨの生息地である「加賀野八幡神社」を紹介しました。
岐阜県西濃地域には、ハリヨの生息地が多くありますから、ぜひ観察しに行ってみてください。
参考ページ:【岐阜県西濃地域】ハリヨが自然観察できる生息地