共進化は、寄生・共生・捕食・競争関係などの相互作用を通じて、互いに進化させることです。
ハチドリと蘭のような例が挙げられ、生物学以外にも社会学などでも取り上げられます。
この共進化とは別に、「拡散共進化」という用語が使われる場合もあります。
「拡散共進化」について、定義・重要性・具体的な事例についてまとめます。
「拡散共進化」とは
拡散共進化(Diffuse Coevolution)とは、多種対多種の相互的な影響を及ぼし合う進化です。
相利的な関係では、1種に絞らず多種と関係を持つ方が一般的に有利になります。
例としては、植物が送粉昆虫のために花の形状を進化させ、送粉昆虫も植物の花に適応して進化すること関係です。
特定の種に対して適応するわけではないので、性質・役割が鮮明化されるようになります。
「拡散共進化」と「共進化」
多種対多種の相互的な進化が「拡散共進化」なのに対し、1対1での影響による進化を「共進化」と区別しています。
敵対的な関係で醸成される共進化は特殊化が起こりやすく軍拡競争に発展していくが、拡散共進化では基本起こり得ない。
相利関係の共進化では、チャールズ・ダーウィンが予言した「マダガスカル原産で長い距を持つAngraecum sesquipedaleという蘭」と「スズメガ」の間などごく一部に限られます。
ただ、「拡散共進化」と「共進化」のどちらかなのかは不明の場合も多く、まとめて「共進化」と表記されています。
まとめ
「拡散共進化」についてまとめました。
生態学についてより深く勉強するのに、おすすめの書籍をまとめていますのでご参照ください。