保全生態学 PR

【生態系保全】種が持つ役割に注目した「リベット仮説」

【生態系保全】種が持つ役割に注目した「リベット仮説」
記事内に商品プロモーションを含みます。

生物多様性が生態系になぜ重要であるかを規定するために、以下の仮説が提唱されています。

  • リベット仮説・リベット理論(Rivet hypothesis)
  • 冗長性仮説・冗長性理論(Redundancy hypothesis)

今回は、リベット仮説(Rivet hypothesis)についてまとめます。

「リベット仮説」について

リベット

リベット仮説(Rivet hypothesis)は、「生態系を飛行機」「種を飛行機の翼を留めているリベット」に喩え、生態系においてある種の消失が生態系の機能に与える影響を説明するためにPaul Ehrlichが提唱した仮説です。

リベットとは、各パーツの接合に使われるネジのようなパーツを指します。

飛行機のリベットが1つ欠損しても飛行に支障がないが、同時に複数のリベットが欠損すると飛行不能になります。

種も同様である量を下回ると、生態系に大きな影響を与えられます。

リベット1つは小さいけど大事で疎かに出来ず、それはどんな種でも貴重になり得るということが説明可能です。

リベット仮説の欠点

メリット・デメリット

リベット仮説の欠点は、リベットの質的影響はどれも同じで、リベットの数の問題に単純化しすぎた点です。

実際の生態系では、種の役割は同様ではなく、ある1種の損失が生態系に致命的な欠陥に繋がる事例があります。

生態系の中での生物種の相互作用は複雑で、その影響を無視はできません。

この説を真っ向から否定するのは、「キーストーン種」の存在です。

キーストーン種については、下記にて詳細をまとめていますのでご参照ください。

まとめ

自然環境

リベット仮説(Rivet hypothesis)についてまとめました。

生態学についてより深く勉強するのに、おすすめの書籍をまとめていますのでご参照ください。