生態学・生物学について勉強をする際には、専門書・論文を読むのが1番です。
ただ、一般書や漫画を読むことでも勉強ができるような優れた書籍が近年では多数出版されているので、それらを読むことが勉強の一助になります。
今回は、保全生態学の勉強の一助になる「絶滅動物物語第1集」「絶滅動物物語第2集」を書評・要約のように綺麗に整理できていませんが、感想・勉強になった内容をまとめてみます。。
「絶滅動物物語 第1集・第2集」について
- 著者:うすくら ふみ (著)・今泉 忠明 (監修)
- 出版社:小学館
- 発売日:2022/1/28
- ページ数:168ページ
【絶滅動物物語第1集 目次】
- 第1話「ステラーカイギュウ」
- 第2話「モーリシャス・ドードー」
- 第3話「アメリカバイソン」
- 第4話「オオウミガラス」
- 第5話「ピレネーアイベックス」
- 第6話「リョコウバト」
- 第7話「キタシロサイ」
- 第8話「ニホンオオカミ」
- 著者:うすくら ふみ (著)・今泉 忠明 (監修)
- 出版社:小学館
- 発売日:2023/4/28
- ページ数:176ページ
【絶滅動物物語第2集 目次】
- 第1話「フクロオオカミ」
- 第2話「ザンジバルヒョウ」
- 第3話「ブルーバック」
- 第4話「ヨウスコウカワイルカ」
- 第5話「アトラスヒグマ」
- 第6話「バミューダシロハラミズナギドリ」
- 第7話「ジャイアントモア」
- 第8話「ピンタゾウガメ」
『絶滅動物物語』は、小学館「ビッグコミック」にて実話短編集として連載されている漫画です。
人間が原因で絶滅してしまった動物に何が起きたのか、漫画を通して学ぶことができます。
ベストセラー「ざんねんないきもの事典」の監修者であり、動物絶滅の専門家・今泉忠明氏が監修です。
現在は、「新・絶滅動物物語 -地上より永久に消え去った者へのレクイエム-」が2022年10月7日から新連載しています。
「絶滅動物物語 第1集・第2集」を読んだ感想・内容
実際に読んでみて、琴線に最も触れたのは第1集第2話「モーリシャス・ドードー」です。
ドードーの剥製は、頭と片足しか残っていません。
全身の剥製だったのですが、1755年にカビが生えており、代わりをすぐ買えば良いという理由で一部焼却処分します。
しかし、ドードの絶滅する速度が凄まじく、剥製が燃やされたときにはすでにこの世に1羽もいない状態だったのです。
最後に「死は二回ある、一回目は命が尽きた時、二回目は誰からも忘れられた時。」と締めくくり、絶滅させてしまった人間の愚かさを後世に語り継ぐ必要があるのだと思い、この本のコンセプトを感じました。
本全体を通して、動物を狩り尽くしたり、博物館が資料採取のために絶滅を後押ししたり、絶滅に追いやってしまう人間の醜い部分もあらわになっています。
絶滅動物に関する知識が得られるだけでなく、こうした人間模様について考えさせられます。
「絶滅動物物語 第1集・第2集」を読んで、次に読む書籍
人間の暗い部分に焦点を当てたのが『絶滅動物物語』の良い部分ですが、暗すぎて嫌だと感じる方は多くいるでしょう。
絶滅した動物のみにフォーカスして子どもでも読めるものは『わけあって絶滅しました。 世界一おもしろい絶滅したいきもの図鑑』がおすすめです。
絶滅動物物語と同じ種が出てくるのですが、とてもライトに語られ、可愛い絵が人気で3巻も出ているロングセラーです。
まとめ
「絶滅動物物語 第1集・第2集」を読んだ感想・内容をまとめてみました。
気軽に読むことができるので、漫画を通して勉強するのも良いと感じました。
もし子どもと生物について勉強するためには、親と子どもが一緒に勉強できるものをまとめていますので、ぜひご参照ください。