コロナの外出自粛の影響から、メダカ飼育が1つのブームになり、庭でビオトープを楽しむ方が増えました。
私自身も駐車場の勾配を利用して「棚田式ビオトープ」を作っており、『自宅で湿地帯ビオトープ!生物多様性を守る水辺づくり』の企画である自宅で湿地帯ビオトープ大賞にて、DIY賞を頂くことができました。
駐車場で棚田を作ってみました。
テトラの既製品コンテナを活用して、極小スペースの傾斜地でもビオトープを楽しんでいます。#自宅で湿地帯ビオトープ大賞 pic.twitter.com/oWM7ThNkKJ
— おいも屋 (@nougyou_doboku) January 30, 2024
棚田式ビオトープで実際に飼育している水草の中でも、今回は「ミニシペラス(コシュロガヤツリ)」について育て方・増やし方を中心に、その魅力と管理のコツをお伝えします。
ミニシペラス(コシュロガヤツリ)とは
ミニシペラス(コシュロガヤツリ)は、マダガスカル原産の常緑性多年草で、湿地性の水生植物です。
水質浄化に優れた植物として、ビオトープに導入されます。
シュロガヤツリの矮性品種なので、50cm程度の背丈に留まります。
耐寒性はややありますが、シュロガヤツリに比べて低いので注意してください。
シペラス(Cyperus)の種類
学名(C:Cyperus) | 和名・通名 | 特徴 |
C. papyrus | 紙蚊帳吊(カミガヤツリ)パピルス | ・大型(2m超) ・エジプト原産 ・耐寒性:低~中 |
C. alternifolius | 棕櫚蚊張吊(シュロガヤツリ) | ・中型(1m超) ・マダガスカル原産 ・耐寒性:強 |
C. alternifolius ‘Gracilis’ | 小棕櫚蚊帳釣 コシュロガヤツリ ミニシペラス ドワーフアンブレラプラント | ・小型(50cm超) ・園芸品種 ・耐寒性:低~中 |
C. albostriatus | アルボストリアツス | ・小型(50cm超) ・南アフリカ原産 ・耐寒性:低~中 |
C. microiria | 蚊帳吊草(カヤツリグサ) | ・小型(50cm超) ・アジア、日本原産 |
C. iria | 小米蚊帳吊(コゴメガヤツリ) | ・小型(50cm超) ・アジア、日本原産 |
シペラス属・カヤツリグサ属(Cyperus)は、世界の熱帯から温帯で600種以上分布しており、日本では28種の自生が確認されています。
パピルスは、エジプトで紙の原料になっていたことでとても有名です。
カミガヤツリ・シュロガヤツリ・アルボストリアツスが園芸用として日本で使われる傾向です。
似たような形質で多くの品種があるので、狙った品種をしっかり判別して購入してください。
ミニシペラス(コシュロガヤツリ)の育て方
湿地性の植物ですので、水深10cm未満の浅めが好ましいです。
土は一般的な赤玉土で良く、施肥をすると良く繁茂します。
夏の暑さには強いですが、葉が黄変し枯死する葉も出てきますので定期的に剪定しましょう。
ミニシペラスがギリギリ耐えてる感じ🌱#湿地帯ビオトープ pic.twitter.com/ienamnyQ4u
— おいも屋 (@nougyou_doboku) January 2, 2025
冬は温暖な地域以外は室内越冬が無難とされていますが、屋外越冬に成功している事例も多く散見されています。
私のビオトープでも、外気温1℃の中でも若干黄色くはなりますが緑を維持して越冬することができました。
ミニシペラス(コシュロガヤツリ)の増やし方
地下茎が伸びるので、株分けをして増やすことができます。
根の生長が速いので、根詰まりをしないように定期的に植え替え・株分けをしましょう。
まとめ
ミニシペラス(コシュロガヤツリ)の育て方・増やし方についてまとめました。
ビオトープではたくさんの水草が使用されています。
実際にビオトープを作成した私がおすすめする水草をまとめていますので、下記から詳細をご参照ください。