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基準点測量における「測量標の設置」について

基準点測量における「測量標の設置」について
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作業規程の準則による基準点測量は

  1. 作業計画
  2. 選点
  3. 測量標の設置
  4. 機器の点検
  5. 観測
  6. 計算
  7. 品質評価
  8. 成果等の整理

の作業工程により実施されます。

今回この中でも「測量標の設置」についてまとめます。

基準点測量における測量標の設置について

測量標 三角点

基準点における測量標の設置とは、新設点位置に永久標識を設置する作業です。

永久標識の設置は利用目的・現地状況に応じて埋設種類を選択します。

設置する場合、所有者・管理者に建標承諾書を提出を求めましょう。

設置後、測量標設置位置通知書・点の記を作成します。

埋設種類

測量標 花崗岩

標識は、測量法第10条・測量法施行規則第1条で形状等が規定されており、古くは花崗岩の標石であったが、最近は金属標・コンクリート等が用いられます。

1級・2級基準点については金属標、3級基準点については金属標・コンクリート標、4級基準点は永久標識ではなく標杭として木杭・プラスチック杭が使用されるのが一般的です。

埋設場所・土質の状況に応じて、地上埋設・地下埋設・屋上埋設があります。

永久標識は、四等三角点標石・四等三角点金属標のいずれかで設置しなければなりません。

新設点の位置には、原則として永久標識を設置し、測量標設置位置通知書を作成し、固有番号を記録したICタグを取付けることもあります。

【設置の要領】

  • 柱石中心と盤石中心は、同一鉛直線上に一致させる。
  • 盤石及び柱石上面は、水平にする。
  • 柱石の向きは、四等三角点と刻字した面を南側にする。
  • 金属標の向きは、国土地理院の刻字を南側にする。
  • 柱石及び金属標の長さの測定位はミリメートルとする。
  • 永久標識の付近に、標示杭を設置する。

金属標について

測量標 金属標 測量標 金属標 区分

 

永久標識の規格は、2種類の金属標が規定してあり、材質は真鍮・ステンレス製です。

金属標はボルトの有無があり、直径・ボルトの長さが規定されています。

地上埋設

金属標 地上埋設

地上埋設は、硬質塩化ビニール管にコンクリートを充填し、上部に金属標を埋め込みます。

上面を保護石のみで設置する普通形式、上面をコンクリート・保護石で設置する上面舗装形式があります。

地下埋設

金属標 地下埋設

地下埋設は、硬質塩化ビニール管にコンクリートを充填し、上部に金属標を埋め込みます。

屋上埋設

金属標 屋上埋設 金属標 屋上埋設2

 

屋上埋設は、ボルト有りの場合コンクリートで貼り付け、ボルト無しの場合ボンドで貼り付けます。

コンクリート標について

測量標 コンクリート

コンクリート標は、一般的な永久杭で、根巻きがしてあるため簡単には動かない構造をしています。

測量標設置位置通知書について

測量標設置位置通知書

永久標識の情報は、所在地・測量標の種類・設置年月日を記載しなければなりません。

そのため永久標識設置後に遅滞なく、その種類・所在地・その他国土交通省令で定める事項を通知する必要があり、「測量標設置位置通知書」を添付します。

公共測量の際はこの「測量標設置位置通知書」を提出することにより、国土地理院の長への通知が省略可能です。

点の記

点の記

点の記は、今後の測量でその点を測量するために作成されるものです。

所在地・所有者・順路・周辺のスケッチ・地図などが記載されます。

建標承諾書

建標承諾書

所有権・管理権を有しない土地に永久標識を設置する場合、土地の所有者・管理者から建標承諾書による承諾が必要になります。

まとめ

調査 土木 現場

基準点測量における「測量標の設置」についてまとめました。

紹介させて頂いた知識は測量士・測量士補の試験にも出てくるほど重要な知識です。

参考までに、勉強に使用した書籍をまとめさせていただきます。