作業規程の準則による基準点測量は
- 作業計画
- 選点
- 測量標の設置
- 機器の点検
- 観測
- 計算
- 品質評価
- 成果等の整理
の作業工程により実施されます。
今回、この中でも「選点」についてまとめさせていただきます。
基準点測量の選点について
参照:電子基準点を利用したリアルタイム
選点とは、平均計画図に基づき、
- 現地において既知点の現況調査
- 新点の位置の選点
- 選点図・平均図作成
を実施します。
現地において既知点の現況調査

既知点の有無・視通・障害物・土地所有者・道路状況などを調べます。
基準点現況調査報告書を作成し、既知点の異常の有無を確認します。
新点の位置の選点

新設点設置予定地域に立入り、後続作業における利用(作業の実施方法、その位置・偏心の有無を検討)を考慮して、適切な位置を選定します。
標識の永久的保全・管理が可能な場所であるか確認が必要です。
適切な位置の条件
- 測量全域で基準点配点密度を均等
- 地盤が堅固
- 利用・保存に適している
- 全体の路線長が極力短く、節点数が少なく、節点間長が長い
- 土地所有者・管理者の承諾有
- 視通線の確保(TS)
- 上空視界の確保(GNSS)
- 障害電波がない(GNSS)
選点図・平均図作成

選点図は、新点位置・視通線などの地形図を記入したものです。
平均図は、選点図に基づいて、測量作業規程に定める諸条件が適合しているか検討して作成したものです。
選点図

選点図は、新点の位置の選点を地形図に配置し、視通線を明示した図面になります。
選点図を用いて、選点手簿・現地状況がわかる写真等の資料として、新点・多角路線の配置が運用基準等に照らして適切であるか点検します。
平均図

平均図は、選点した結果に基づいた選点図・選点手簿を用いて、測量作業規程に定められている作業方法を満足する「網の形・観測の実施状況」なのかを判断するために作成されます。
確認事項
- 多角路線長
- 同一路線内の測点数
- 測点間距離
- 配点密度
- 図形の強さ
よく作成されるのは、地籍図根三角測量平均図・多角測量平均図などです。
まとめ

今回、「選点」についてまとめました。
紹介させて頂いた知識は測量士・測量士補の試験にも出てくるほど重要な知識です。
参考までに、勉強に使用した書籍をまとめさせていただきます。