CADは、建設（建築土木）・機械部品などの設計支援・製図で用いられます。
これらの分野に就職・転職したい方にとっては、取得しておきたいスキルの1つです。
CADのスクールに通って学ぶことに比べると難易度はかなり高いですが、独学でも勉強方法を間違えなければ技術習得できます。
CADオペレーターとして働いたことがある著者が、CADを独学で勉強する方法についてまとめました。
目次
CADを独学勉強する際の注意点
CADを独学で勉強するに際して、注意すべき点が2つあります。
- CAD作業の環境を整えよう
- 技術取得が客観的に示せる目標を設定しよう
CAD作業の環境を整えよう
CADは、ディスプレイを見ながらキーボード・マウス操作をする「VDT作業」といわれる仕事で、VDT症候群と言われる体の不調の原因にもなります。
そのため、CADを動かすためのPCなど用意するのは当たり前ですが、作業環境をしっかり整えましょう。
- 作業時間
- 作業姿勢
- ディスプレイの調整
- 照明の調整
- PC機器等の調整
- 健康診断・相談
技術取得が客観的に示せる目標を設定しよう
操作に慣れて簡単な作図であれば、1～2週間程度でマスターすることができます。
3ヶ月～5ヶ月あれば、そこそこの製図技術を取得できるかもしれません。
ただ、スクールのように講師のフィードバックがないので、「CAD技術が実践で使えるレベルなのか」を客観的に知ることが独学で1番難しいです。
技術取得が客観的に示せる目標を設定することで、自他ともに評価することができます。
おすすめの目標は、以下の2つです。
- フリーランス・副業として獲得したCAD製図の案件数
- CAD関連の資格取得
フリーランスとして実際に案件をこなすと実践的なフィードバックと賃金がもらえておすすめなのですが、難易度が非常に高いので別記事まとまっているのを参照してください。
この記事ではCAD関連の資格取得を目指す形で紹介します。
初心者でも失敗しないCADの勉強方法 ～5ステップ～
CAD関連の資格取得を1つの目標として、勉強方法を5ステップにまとめてみました。
初心者でも失敗しないCADの勉強方法 ～5ステップ～
- 目標設定と学習計画立案
- CADの基礎知識の習得
- CADソフトの導入と基本操作の習得
- 実践的な作図練習
- 資格試験対策・資格取得
①目標設定と学習計画立案
まずは、取得したい具体的な資格を決めましょう。
最もメジャーなCAD資格の「CAD利用技術者試験」ですが、「オートデスク認定資格プログラム」などのCADソフトに特化した資格、「建築CAD検定試験」などの分野ごとの資格もあります。
独学だと勉強の継続性が重要で、達成感を得るのが大事です。
試験日程を確認し、逆算して学習計画を立てます。
短期・中期・長期の目標を設定し、習熟度の進捗管理しましょう。
②CADの基礎知識の習得
CADの基本概念や専門用語が分からない初学者が、いきなりCADの実技に入ることは難しいです。
参考書・YouTube動画を活用して、製図の基礎やルールなど基礎知識をまずは習得しましょう。
自分に合った学習方法を選ぶきっかけにもなります。
③CADソフトの導入と基本操作の習得
取得する資格に沿ったCADソフトを選び、CADソフトをインストールする必要があります。
高価なCADソフトもあるので無料ソフトを選びたいところですが、目的と違う使用感になるかもしれない点は注意しましょう。
無料ソフトだと「Jw_cad」「Fusion 360」など、有料だと「AutoCAD」が有名です。
作図に入る前に、操作マニュアル・参考書・YouTube動画を活用しながら、「線の描き方・ショートカットの使い方・寸法線の入れ方・文字入力」などを実際に動かしてみましょう。
※上記のYouTube動画は100万再生を超えるほど見られており、独学で勉強する仲間の多さが分かります。
④実践的な作図練習
「〇〇（ソフト名）練習図面」で検索すると、ネット上の練習用図面データが落ちています。
図面のトレース（模写）や課題をこなすことで、多くの経験を積んでいきましょう。
作図後に図面のミス確認にプリントアウトをすると、より実践的です。
資格取得に向けた技術取得も大事ですが、もし余力があれば別分野の様々な図面に触れて、自身の分野以外にも目を向けてみましょう。
⑤資格試験対策・資格取得
過去問題集を繰り返し解いて、本番を想定した模擬試験に取り組むなど資格試験にフォーカスして勉強しましょう。
資格取得したら、それを活かして就職・転職に行動を移すのもおすすめです。
就職・転職の過程で現場に必要な技術力が自分にあるのか、他者評価してもらえます。
転職をサポートするサービスが多くあるので、下記記事を参考にしてみてください。
まとめ
独学でCAD技術習得するために、初心者でも失敗しない勉強方法をまとめました。
独学は金銭的な負担を減らし、技術取得ができるおすすめの勉強方法です。
ただ、一部のCADスクールではCADソフト使い放題なところもあるので、独学かスクールか一度比較検討しましょう。
