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CAD利用技術者試験は意味ない?求人市場の調査と結果

CAD利用技術者試験は意味ない?求人市場の調査と結果
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CAD利用技術者試験は、CADの資格の中でも最も普及している資格です。

CADオペレーターとして働くならば取得するか悩む資格なのですが、ネットで検索してみる「CAD利用技術者試験 意味ない」という意見が多く、CAD利用技術者試験の有用性について疑問を持つ声があります。

CAD利用技術者試験はキャリアにプラスになるのか、求人募集の「資格条件」を通じて調査してみました。

CAD利用技術者試験とは

CAD利用技術者試験
3次元CAD利用技術者試験2次元CAD利用技術者試験
2級準1級
1級
基礎
(IBT)
2級
(CBT)
1級
(建築・機械
・トレース)
試験方法・筆記試験(60問)CBTシステムによる多肢選択方式実技試験
・3次元CADソフトを使用したモデリング
・モデルの体積、表面積などを測定
筆記試験(50問)
IBTシステムによる多肢選択および真偽方式
筆記試験(60問)
CBTシステムによる多肢選択方式
CADシステムを使用した実技試験+筆記試験(25問)
試験分野・3次元CADの概念
・3次元CADの機能とモデリング手法
・3次元CADデータの管理と周辺知識
・3次元CADデータの活用
・CADリテラシー、形状認識能力
・2次元図面からのパーツモデリング能力
・アセンブリモデリング能力(1級のみ)
・CADシステムの知識と利用
・CADシステムのプラットフォーム
・製図の知識
・図形
・CADシステム
・製図
実技試験
・作図またはトレース筆記問題
・各分野の基礎知識
合格基準各分野5割以上、および総合7割以上の正解を合格基準
受験料
(税込)
7,700円準1級
11,000円
1級
16,500円
4,400円6,050円16,500円
受験資格なし2級合格者なしなし2級合格者
合格率約50%準1級
約50%
1級
約35%
約70%約60%建築約40%
機械約35%
トレース約60%

CAD利用技術者試験は、2003年から一般社団法人コンピュータ教育振興協会が主催している、CADに関する知識や実技スキルを測る試験です。

試験は「3次元CAD利用技術者」「2次元CAD利用技術者」の2種類あり、それぞれ級数が設定されています。

3次元CAD利用技術者試験の準1級はCADオペレーター1級は3D設計者・設計補助者を目指す方が対象です。

2次元CAD利用技術者の1級は「建築・機械・トレース」の3部門に分かれており、それぞれの専門的な設計者・オペレーターを目指す方が対象です。

なぜCAD利用技術者試験が意味ないと言われてしまうのか

CADオペレーター

CAD利用技術者試験が意味ないと言われる1番の理由は、「CADオペレーターは資格が不要で働くことができる」ということです。

業務独占資格・国家資格はなく、CADの関連する全ての資格は民間資格になります。

現場経験が非常に重視され、CADオペレーターとして働いているけど何も資格をもっていない方は少なくありません。

これへの反論として、「就職・転職でアピールできる」ということがよく挙げられています。

そこで、CAD利用技術者試験が意味あるかどうかの判定は、CADオペレーターの求人情報を確認すれば良いのではないかと考えました。

求人情報からCAD利用技術者試験の有用性を調査

チェック

CADオペレーターの求人情報で以下の点についてチェックしてみました。

  • チェック項目①「資格条件にCAD利用技術者試験が含まれているのか。」
  • チェック項目②「資格条件のCAD利用技術者試験1級のみか。」
  • チェック項目③「資格条件にCAD利用技術者試験以外のCAD資格でも良いか。」
  • チェック項目④「資格条件にCAD以外の資格が必須か。」
  • チェック項目⑤「資格手当が付くか。」

資格条件には必要受験だけでなく歓迎条件などを含め、有利になるかどうかを確認します。

調査結果は以下の表でまとめました。

CADオペレーターの求人情報調査
募集件数①CAD利用者試験有②1級のみ③他のCAD資格含む④他の資格が必須⑤資格手当有
doda979件
正社員919
契約59
その他3
20件2件2件42件5件
マイナビメーカーAGENT46件
(公開一部のみ)
10件0件0件5件0件
建築転職21件
(公開一部のみ)
0件0件0件6件0件
レバテックフリーランス80件
(公開一部のみ)
0件0件0件2件0件
アルバイトEX676件
バイト551
派遣125
0件0件0件237件0件

※ データ更新2024年1月20日

求人情報を調査して分かった結果

調査

CADオペレーターの求人情報を確認した結果、以下のことが分かりました。

【CADオペレーターの求人情報を調査して分かった結果】

  • 結果①アルバイトにはCAD利用者試験が求められていない
  • 結果②転職の一部ではCAD利用者試験が求められる
  • 結果③CAD利用者試験より他の資格のほうが良い
  • 結果④資格取得で年収は上がらない

結果①アルバイトにはCAD利用者試験が求められていない

アルバイトEXのチェック項目①「資格条件にCAD利用技術者試験が含まれているのか。」が0件であることから、アルバイトにはCAD利用者試験が求められていないことが分かります。

必要な条件が「経験していること」の記載ばかりです。

簡単な作業ができることだけ期待されているので、未経験歓迎も多かったです。

結果②転職の一部ではCAD利用者試験が求められる

doda・マイナビメーカーAGENT建築転職は転職を扱っていますが、求人のごく一部にのみCAD利用者試験が求められていることが分かります。

ただ、製造関係を扱っている「マイナビメーカーAGENT」ではCAD利用者試験が求められる率が高かったので、機械・電気・電子のCADオペレーターは取得しても損はないかもしれません。

CAD関連の資格は、CAD利用技術者試験以外にも「CAD実務キャリア認定制度・オートデスク認定資格プログラム・Vectorworks操作技能認定試験・建築CAD検定試験・土木CADインストラクター資格検定試験」などがあります。

チェック項目③「資格条件にCAD利用技術者試験以外のCAD資格でも良いか。」は確認しましたが該当がなかったので、CADの資格を取るならCAD利用技術者試験で大丈夫なようです。

結果③CAD利用者試験より他の資格のほうが良い

チェック項目④「資格条件にCAD以外の資格が必須か。」を見ると、CAD資格以外の資格が求められていることが分かります。

建設業の転職を扱っている建築転職やアルバイトEXでは、建築士・施工管理士など設計等に関する資格が求められました。

機械・電気・電子などの製造関係には設計に関する資格があまりないので、前述の通りCAD利用者試験は取得しても良いかもしれません。

結果④資格取得で年収は上がらない

チェック項目⑤「資格手当が付くか。」を見ると、CAD利用者試験で資格手当はなく、年収は上がりません。

レバテックフリーランスに見られるように、独立してフリーランスになれば実力だけで高単価案件を獲得することが可能になります。

多く案件をこなして、経験年数を積むことのほうが優先かもしれません。

まとめ

CAD

CAD利用技術者試験はキャリアにプラスになるのか、求人募集の「資格条件」を通じて調査してみました。

アルバイトではほとんど役に立たず、CADの資格以外にスキルを得る方が案件獲得には繋がるでしょう。

転職をする際に、機械・電気・電子のCADオペレーターならCAD利用技術者試験を使える機会があるかもしれません。

ただ年収を上げたい場合は、CAD利用技術者試験などで資格手当を得るよりは、い給料を出してくれる条件の良い会社に転職するのが1番のようです。

CADオペレーターの転職に関しては、下記にてまとめていますのでご参照ください。

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