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動物がする水獲得戦略の特徴について ~海水・淡水・砂漠~

動物がする水獲得戦略の特徴について ~海水・淡水・砂漠~
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動物の体に1番多く含まれている物質は水であり、水を確保することが生存戦略において重要になります。

呼気・尿素の排出の際に水は失われてしまい、環境によっては水分損失の厳しい戦いを強いられる場合もあります。

海水・淡水・砂漠など動物の水を獲得するのに厳しい環境下における戦略をまとめます。

海水環境における水獲得戦略について

海水環境

海水は高い塩分濃度を持つので、そのまま取り込むと体内の塩分濃度が上がり、体液の浸透濃度を維持する弊害になっています。

そのため海水環境で生息する動物は、様々な工夫をすることで、体内の水分が流出するのを防いでいます。

  • サメなどの「軟骨魚類」:全身の細胞で尿素を作り出して浸透濃度を海水と同じに保つ
  • イワシなどの「硬骨魚類」:塩分を排出するために、の塩類細胞からの排出・腎臓濃い尿を少量生成をする
  • カモメ・ウミガメなどの「海産の鳥類・爬虫類」塩類線から過剰な塩分を排出
  • クジラなどの「海産哺乳類」:強力な腎臓で濃い尿を少量生成、食物・酸化水で水分を多量摂取

淡水環境における水獲得戦略について

淡水環境

淡水産動物は、海産動物と逆で淡水よりも体液の方が浸透濃度が高い状態です。

常に水が浸透によって体に流入するため、過剰な水を排出して必要な塩分を確保しなくていけません。

海水環境と逆の戦略になり、硬骨魚類は腎臓で薄く大量な尿を生成し、鰓において塩類を能動的に吸収します。

砂漠環境における水獲得戦略について

砂漠環境

砂漠のような乾燥環境において、水を獲得に関する進化は著しく発達しています。

空気中の水蒸気を吸収できるように進化する節足動物が多く、砂漠に住むダニ・ゴキブリなどは口から吸収し、ノミなどは直腸から空気中の水蒸気を吸収します。

カンガルーネズミなどの小型の哺乳類は、植物の種子などの食物からの水分だけで生存することができるように、炭水化物・脂肪を分解するときにでる酸化水までも効率に活用し、皮膚からの蒸発を抑えるため汗腺をもたないなど、水を獲得するための工夫をしています。

まとめ

水分

動物の水を獲得する戦略を、環境別にまとめました。

生態学を勉強するのにおすすめのテキストをまとめましたので、参考にしてください。