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【活動報告】NPO法人つむぎの森への「ビオトープ寄付」

【活動報告】NPO法人つむぎの森への「ビオトープ寄付」 (1)
記事内に商品プロモーションを含みます。

子どもたちの自然体験機会の創出を目指し、おいも屋としてビオトープを通じた社会貢献活動を始めます。

その第一歩として、NPO法人つむぎの森への「ビオトープの寄付」を実施いたしました。

この取り組みでは、多くの方々のご協力をいただき、子どもたちが日常的に自然と触れ合える環境を整備することができました。

拙い文章になりますが、ご支援いただいた皆様への感謝の意を込めて、プロジェクトの目的と経緯についてご報告させていただきます。

ビオトープを寄付した目的 ~自然への貢献・体験格差の解消・社会貢献~

田んぼ 子ども

ビオトープを「NPO法人つむぎの森」に寄付する目的は、以下の3点です。

  • 自然環境への貢献
  • 体験格差の解消
  • 社会貢献

寄付の目的①自然への貢献

私自身、恵まれた幼少期を過ごしてきたわけではありません。

しかし、そんな中でも田んぼや河川などの自然環境が、私の遊び場であり心の癒やしの場として、大きな支えとなってきました。

自然からたくさんの恩恵を受けてきた経験から、環境配慮工法を通じて自然への恩返しがしたいという想いが芽生え、それが農業土木という道を選んだ原動力です。

そんな私の自宅前の田んぼが宅地造成になることを知り、そこに生息していたアマガエルたちの新しい居場所を造りたいと思い、自宅の庭でビオトープを作ることになります。

その結果、『自宅で湿地帯ビオトープ!生物多様性を守る水辺づくり』の企画である自宅で湿地帯ビオトープ大賞にてDIY賞を受賞するまでに至りました。

この経験を通じて、より多くの場所でビオトープを作る機会があれば、在来生物の生息地を増やすことができるのではないかと考えました。

寄付の目的②体験格差の解消

自宅の庭にビオトープを作成したことで、アマガエルやトンボなど、様々な生きものが訪れるようになりました。

我が子は日常的にビオトープを訪れる生きものたちを観察し、図鑑で調べたり実際に触れてみたりと、このビオトープは非常に良い「環境学習の場」となっています。

ある日、息子のお友だちが「ママがカエルが嫌いだから、初めて触った」と話すのを聞きました。

この言葉をきっかけに、家庭環境や地域環境によって、子どもたちの自然体験や環境教育の機会に大きな差、いわゆる「体験格差」が生じている現状に気づかされました。

ビオトープを通して、自然と関わる機会を増やす手助けをしたいと考えました。

寄付の目的③社会貢献

子どもの自然体験の実態について詳しく調べてみると、日本自然保護協会の「すべてのこどもに自然を!プロジェクト」で示されている通り、全国的に「子どもの自然体験」が低水準にあることが分かりました。

特に深刻なのは、家庭の境遇による体験機会の格差が年々拡大している点です。

このような状況を改善するため、私は特に支援を必要としている子どもたちが集まる福祉施設や福祉団体に着目しました。

自分もお世話になったことがあるので恩返ししたいという気持ちに加え、単純に社会貢献活動に参画したいという個人的な願望もあります。

これらの施設にビオトープを設置することで、家庭環境に関係なく、すべての子どもたちが日常的に自然と触れ合える環境を整備できるのではないかと考え、寄付という形での支援を検討することにしました。

ビオトープを寄付するまでの経緯 ~認定NPO法人ぎふハチドリ基金~

岐阜ハチドリ基金

ビオトープ寄付について実際に施設に相談してみると、従来の寄付といえば「金品・食品」が一般的で、「体験格差の解消は重要な課題だと理解できるが、日々の業務に追われる中でビオトープの管理まで手が回らない」という戸惑いの声が多く聞かれました。

この予想外の反応に途方に暮れていた時、岐阜県内で子ども・若者支援に取り組む「認定NPO法人ぎふハチドリ基金」の存在を知り、相談に伺うことになります。

ぎふハチドリ基金では私の提案に深い関心を示してくださり、支援団体の中から「NPO法人つむぎの森」を紹介していただくことができました。

この出会いが、ビオトープを通じた子どもたちの自然体験支援という私の想いを実現する大きな一歩となります。

  • 名称:認定NPO法人 ぎふハチドリ基金
  • HP:https://gifunpo-fund.org/
  • 〒500-8384 岐阜市薮田南5-14-12 シンクタンク庁舎3階 ぎふNPOセンター内
  • 連絡先:TEL 090-8736-9739

NPO法人つむぎの森について

NPO法人つむぎの森

NPO法人つむぎの森は、地域社会の中で、心と体の健康を考えた事業や自然の中で自立した生活を手助けする事業、生きづらさを抱えた人への幅広い相談支援を行う事業を通じて、人と人、人と自然がつながり、多様な人たちが相互に支え合うことで生きづらさを抱えた人への理解を促し、心と体と生活の調和がとれた居場所づくりをすることを目的に活動されています。

  • 活動理念:人と人・人と自然がつながり支えあう世界を作る
  • 合言葉:「つむぎの森はひとりぼっちをつくらない」「みんなちがってみんなたのしい」

活動内容

子育て支援「まーまはうす」事業

  • 心の相談室「くーむ」
    ・不登校、ひきこもり、就労、発達障がい・生活全般などの予約相談
  • 傾聴サークル・親の会「あ・うんの会」
    ・家族の問題や自分の悩みをそれぞれが守秘義務を負いながら分かち合い、支え合う会
    ・第1日曜日13時~
  • 訪問支援・外出同行支援「そなたくらぶ」
    ・外出が困難な子どもさんを対象にフレンドワーカーが訪問・相談し、本人の主体的な気持ちや活動を支える
  • フリースクール「どんぐり」
    ・個別の状況に合わせ、自分の課題に取り組み小さな成功体験を重ねながら自己肯定感を育む

就労準備支援(まーゆ事業)

  • 居場所「未知草」
    ・家から一歩でて、誰でも参加できる自由な居場所
    ・毎月第4土曜日午後~
  • 社会的居場所「まーゆ」
    ・自分が主人公になって、夢や希望を語りながら仲間と支え合い、心の元気をためて社会に出る前の居場所
    ・毎週土曜日13時から

社会とつながる「ゆいまーる事業」

  • ふれあい農園「つむぎ野」
    ・畑で野菜を作り、収穫から販売までを行う。
    ・毎週水曜日13時~
  • 自立就労「チームくらうど」
    ・自分の得意分野を活かして、個人事業主として自分らしく働くための活動
    ・毎週水曜日13時~
  • 「つながりマルシェ」
    ・野菜販売、収穫体験、まかないごはん、動物とのふれあい
    ・毎月第2土曜日

地域活動支援「福祉サービス事業」

  • 地域活動支援センター「まいむ」
    ・障がいのある大人の人の居場所「各務原市地域活動支援センター」
    ・月曜日~土曜日
  • 日中一時支援「どんぐりるーむ」
    ・不登校の子の家庭に代わる居場所「各務原市日中一時支援センター」

子供の居場所 ハチドリ基金助成事業

  • 昼間の居場所「つむぎ野」:毎週土曜日10~12時

寄付内容について ~ビオトープ作成のお手伝い~

NPO法人つむぎの森 つむぎ野

NPO法人つむぎの森のふれあい農園「つむぎ野」で、就労訓練で繁殖させているメダカ・自然に溢れた畑に生息しているアマガエルを身近に観察できるように、不登校の子どもとビオトープを作成する計画を立てていました。

しかし、穴を掘ってみたが行き詰まってしまい、アドバイザーを探している状況でした。

そのため、この取り組みにおける「ビオトープの寄付」とは、単なる物品の提供ではなく、ビオトープ制作に必要な資材や生体の提供に加え、子どもたちへの技術指導や情報提供を含む総合的な支援を意味します。

支援にあたっては、つむぎの森の利用者の皆さまが主体的に活動できることを最優先に考えました。

そのため、「ビオトープ作成のお手伝い」というサポート役に徹し、技術的なアドバイスは参考意見として提案するに留めることで、利用者の皆さまの自主性を尊重した関わり方を心がけます。

物品・生体の提供

つむぎ野 頓挫したビオトープ プラ船220

ビオトープ設置予定地を事前に確認したところ、予想以上に大規模な掘削が行われていました。

この広さを活かすため、大型プラ船の設置が最適だと判断し、プラ船220を購入することにしました。

ここまで大きいと、ファミリーカーでは運搬するのが非常に大変です。

つむぎの森 ヒメビシ

ビオトープに導入する生き物は、子どもが主体的に関われるよう慎重に選定しました。

生体は子どもが近くの公園で自ら採取した「ヌマエビ・アブラハヤ」・施設で既に飼育している「メダカ」がメインになります。

水生植物については、私が自宅から持参した水草を活用することにしました。

特に、各務原市で採集した個体を繁殖させた「ヒメビシ」は、子どもの興味を引き、最も人気のある植物となりました。

ビオトープ設置

つむぎ野 ビオトープ設置

ビオトープの造成には、現地の土をそのまま活用し、片側には水辺から陸地への緩やかな移行帯(エコトーン)を設けることで、多様な生物が生息できる環境づくりを目指しました。

土留めの材料選びでは、子どもたちが事前に集めてくれていた大きな石を活用しました。

造成直後で写真では濁っていますが、2・3日で濁りは収まったそうです。

今後の様子については、また更新して紹介していこうと思っています。

まとめ

つむぎ野 ビオトープ設置後

以上が、NPO法人つむぎの森への「ビオトープ寄付」活動の報告となります。

今後は、つむぎの森のビオトープの継続的な管理支援を行いながら、同様の取り組みを他の施設にも広げていきたいと考えています。

ビオトープを通じた環境教育の輪を広げることで、より多くの子どもたちに自然との触れ合いの機会を提供できればと願っています。

この活動に興味を持っていただいた方、ビオトープ作成にご協力いただける方、また施設等でビオトープの設置をご検討の方は、お問い合わせやX(旧Twitter)のダイレクトメッセージにてご連絡ください。