インフラツーリズムとは、ダム・橋梁・港湾・放水路などの公共インフラ施設を観光資源として活用する新しい観光形態です。
巨大構造物のダイナミックな景観鑑賞だけでなく、普段は立ち入れない施設内部の見学などを通して、インフラ施設の歴史的背景や役割を学習することができ、公共インフラ・建設業への理解を深める場として欠かせません。
国土交通省が平成30年11月に設置した「インフラツーリズム有識者懇談会」では、2020年に向け「インフラツーリズム魅力倍増プロジェクト」を立ち上げ、モデル地区での社会実験・国内外への広報・インバウンド対応等に取り組んでいます。
周辺の景観や観光資源と組み合わせた総合的な観光資源でもあり、地方活性化の手段として、今後さらなる発展が期待されています。
近年では、ふるさと納税の返礼品としてインフラツーリズムを活用する自治体も増えました。
地域の公共インフラを支援しながら、その施設を実際に見学・体験できる特別な機会を提供することで、寄付者と地域との継続的な関係づくりが期待できます。
全国各地で様々なインフラ施設をまとめましたので、興味があればぜひ行ってみてください。
【ふるさと納税×インフラツーリズム】施設見学・体験におすすめな返礼品
- 北海道岩見沢市:「炭鉄港専門ガイドと巡る」産業遺産見学ツアー
- 青森県外ヶ浜町:青函トンネル記念館 入場券
- 群馬県前橋市:上毛電鉄 運転体験ツアー
- 埼玉県春日部市:首都圏外郭放水路体験
- 愛知県常滑市:中部国際空港 セントレア 見学ツアー
- 福井県坂井市:ドキドキ秘境ダムカヌー
目次
北海道岩見沢市:「炭鉄港専門ガイドと巡る」産業遺産見学ツアー
北海道岩見沢市の返礼品に、「炭鉄港専門ガイドと巡る」産業遺産見学ツアーがあります。
炭鉄港(たんてっこう)とは、北海道の近代化を支えた3つの産業「空知地域の石炭鉱業(炭)、室蘭市の鉄鋼業(鉄)・小樽市の港湾(港)」と「鉄道」、それらの産業で栄えた地域や歴史を指す総称です。
北海道開拓以降、「北の産業革命」ともよばれた石炭採掘・鉄鋼産業・それらを出荷した港湾都市とをつないだ鉄道がもたらした北海道の近代化のストーリーは、後世に語り継ぐべき遺産として、日本遺産「本邦国策を北海道に観よ!~北の産業革命『炭鉄港』~」に認定されました。
この炭鉄港の構成文化財は広域にまたがっており、岩見沢市には「北海道炭礦鉄道」「岩見沢操車場跡」「朝日駅舎」などの貴重な産業遺産が残されています。
専門ガイドの案内により、現在のインフラの礎を築いた過去のインフラの魅力を深く理解できること間違いありません。
【ふるさと納税掲載サイト】
- 提供事業者:特定非営利活動法人炭鉱の記憶推進事業団
- HP:https://soratan.or.jp/
- 住所:〒068-0021 北海道岩見沢市1条西4丁目3
- 連絡先:TEL 0126-24-9901
青森県外ヶ浜町:青函トンネル記念館 入場券
青森県外ヶ浜町の返礼品に、青函トンネル記念館 入場券(大人2名様)があります。
青函トンネル記念館は、世界最長の海底トンネルである青函トンネルの歴史と建設を紹介する博物館施設で、海底240m・総延長53.85Kmの世界へ誇るトンネルの建設過程・技術に関する映像や、ボーリングマシンの展示もあります。
- 世界一深い海底鉄道トンネル(海水面から240m、海底から100m下)
- 世界で2番目に長い鉄道トンネル(全長53.85km)
記念館の特徴的な体験施設として、青函トンネルを唯一実際に歩いて見学できる「体験坑道」があり、これは大工事の現場の雰囲気を感じることができると非常に人気です。
竜飛定点(旧・竜飛海底駅)へ続くケーブルカー「青函トンネル竜飛斜坑線 もぐら号」で斜度14度の斜坑をわずか7分で降り、海面下140mにある作業坑に到着すると、そこで実際に掘削に使われた機械・器機の再現展示を見学することができます。
青函トンネルの壮大な歴史と技術を体感できる貴重な施設です。
【ふるさと納税掲載サイト】
- 提供事業者:一般財団法人 青函トンネル記念館
- HP:http://seikan-tunnel-museum.jp/
- 住所:〒030-1711 青森県東津軽郡外ヶ浜町三厩龍浜99
- 連絡先:TEL 0174-38-2301
群馬県前橋市:上毛電鉄 運転体験ツアー
群馬県前橋市の返礼品に、上毛電鉄 運転体験ツアーがあります。
寄付金額に応じて、1名様用・ペア用が選択可能です。
上毛電気鉄道は、2両編成の700形電車を使用した、1か月に1回「運転体験ツアー(運賃・昼食付)」を実施しています。
中学生まで同伴者必須ですが、小学生以上なら子どもでも運転可能です。
ノッチハンドル(アクセル)・ブレーキ弁ハンドル・警笛・数多くの本物の計器に気を配りながらの運転体験は、シュミレーション体験では味わえない経験ができます。
運転体験の前後の時間は自由時間となり、立ち入りが許された場所を自由に見学でき、以下の体験もできます。
- ポインターの手動切り替え体験
- 国登録有形文化財・選奨土木遺産の「大胡電車庫」見学
- 昭和4年製造の電気機関車「デキ3021」の見学
- 運転体験シュミレーション体験(事前練習)
- 車掌体験
このツアーでは、昭和時代の高い技術力を直接見て触って動かす貴重な経験ができるだけでなく、電車の運行には多くの人々の経験や知識が必要であることを実感できます。
上毛電鉄の返礼品には、デハ101の貸し切り・デキ3021運転体験もあるので、確認してみてください。
【ふるさと納税掲載サイト】
- 提供事業者:上毛電気鉄道株式会社
- HP:https://jomorailway.com/
- 住所:〒371-0016群馬県前橋市城東町4丁目1番1号
- 連絡先:TEL 027-231-3597
埼玉県春日部市:首都圏外郭放水路体験
埼玉県春日部市の返礼品に、首都圏外郭放水路体験があります。
首都圏外郭放水路は、埼玉県春日部市に位置する総延長6.3kmの世界最大級の地下放水路システムです。
中川・綾瀬川流域(中川・倉松川・大落古利根川・18号水路・幸松川)の洪水を江戸川へ排水し、周辺地域の浸水被害を軽減します。
首都圏外郭放水路では、4つの見学コースが用意されており、それぞれ特徴的な体験ができます。
- 地下神殿コース:展示室+調圧水槽
- 立坑体験コース:展示室+調圧水槽+第1立坑
- ポンプ堪能コース:展示室+ポンプ室+調圧水槽
- インペラ探検コース:展示室+調圧水槽+調圧水槽奥部インペラ
首都圏外郭放水路の役割を深く知ることができる、専属の放水路案内のプロ『地下神殿コンシェルジュ』による説明付きです。
大迫力のインフラを体験できるだけでなく、防災インフラの重要性を学ぶきっかけになります。
【ふるさと納税掲載サイト】
- 提供事業者:東武トップツアーズ(株)春日部支店
- HP:https://www.tobutoptours.co.jp/
- 住所:〒344-0062 埼玉県春日部市粕壁東1丁目21−14
- 連絡先:TEL 048-761-8741
- 管理事業者:国土交通省江戸川河川事務所
- HP:https://gaikaku.jp/
- 住所:〒344-0111 埼玉県春日部市上金崎720
- 連絡先:TEL 048-747-0281
愛知県常滑市:中部国際空港 セントレア 見学ツアー
愛知県常滑市の返礼品に、中部国際空港 セントレア 見学ツアーがあります。
中部国際空港(セントレア)は、愛知県常滑市伊勢湾上の海上空港で、3,500mの滑走路を備えた24時間運用可能です。
JALによる特別なツアーで、一般の方が通常立ち入ることができないエリアを見学することができます。
- 駐機場(ランプエリア)への入場:航空機を間近で見学
- ランプエリア見学バスツアー:航空機・働く車両・貨物地区(カーゴエリア)を間近で見学
- 出発準備の見学:整備士が出発準備の様子を案内
- 出発便のお見送り:ランプエリアでJALスタッフと一緒に出発便のお見送り
航空機部品からJAL整備士が手作りした記念品のプレゼント付きです。
離着陸を間近で見れる迫力に加え、安全な運航のため航空インフラ施設を支える仕組み・働いている方を知るきっかけになります。
【ふるさと納税掲載サイト】
- 提供事業者:日本航空株式会社
- HP:https://www.centrair.jp/
- 住所:〒479-0881 愛知県常滑市セントレア1丁目1
福井県坂井市:ドキドキ秘境ダムカヌー
福井県坂井市の返礼品に、ドキドキ秘境ダムカヌー(ペア2名様)があります。
寄付金額に応じて、BBQ付き・宿泊付きのプランも選択可能です。
龍ヶ鼻ダム湖、一級河川・九頭竜川水系竹田川に建設された重力式コンクリートダムで、治水・利水・水力発電に供される多目的ダムです。
このダムによってできた人造湖「龍ヶ鼻湖」でカヌー体験ができ、通常のダム見学では見られない角度からダムを観望できます。
広い湖面と緑に囲まれる自然体験を通して、どれくらい湛水面積を支えているのか肌身で感じることができ、水資源管理の理解が深まるでしょう。
龍ヶ鼻ダムの堤体にも寄ってみてください、
【ふるさと納税掲載サイト】
- 提供事業者:一般社団法人竹田文化共栄会「坂井市竹田農山村交流センター(ちくちくぼんぼん)」
- HP:https://www.chiku-bon.jp/
- 住所: 〒910-0203 福井県坂井市丸岡町山口60-8
- 連絡先:TEL 0776-50-2393
まとめ
インフラツーリズムにおすすめな返礼品を紹介しました。
単なる施設見学にとどまらず、地域の歴史や技術、そして人々の暮らしを支えるインフラの重要性を体感できる貴重な機会となっています。
各地域の特色ある施設や体験プログラムを通じて、日本の建設技術を体験しながら、地域支援にもつながる新しい観光の形として、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
【ふるさと納税×インフラツーリズム】施設見学・体験におすすめな返礼品
- 北海道岩見沢市:「炭鉄港専門ガイドと巡る」産業遺産見学ツアー
- 青森県外ヶ浜町:青函トンネル記念館 入場券
- 群馬県前橋市:上毛電鉄 運転体験ツアー
- 埼玉県春日部市:首都圏外郭放水路体験
- 愛知県常滑市:中部国際空港 セントレア 見学ツアー
- 福井県坂井市:ドキドキ秘境ダムカヌー