建設業は、完成検査後に請負代金支払いが年度末に集中し、それ以外の期間は収入が途絶えてしまいます。
進捗状況に応じた工事代金を請求する「出来高払い」など前払いの制度が整えられていますが、工期が長いと資金繰りが苦しくなりがちです。
工期を圧縮しキャッシュフローを改善したいところですが、下請けに発注する際に逆に前払金を支払うと余計に状態が悪化するので現実的ではありません。
インフレにより労務費・材料費が増加して予算管理が難しくなる中、売掛金を売買する「ファクタリング」が資金調達方法の1つとして挙げられます。
国土交通省も下請債権保全支援事業として推進しており、利用者も年々増加中でぜひ活用したいところです。
建設業向けファクタリング会社を5社に絞って見繕いましたので、ファクタリングの特徴と合わせて紹介します。
目次
ファクタリングとは

ファクタリングとは、売掛金を債権化して第三者(ファクタリング会社)に売却し、支払日以前に売掛金を回収する資金調達手段です。
建設業では受発注者間で「請負契約書」を交わすため、この契約書を利用して建設業者からファクタリング会社に売掛金回収元が移転します。
2020年の民法改正により債権譲渡禁止特約が廃止され、どんな契約書でも対応可能です。
そのため、注文書ファクタリングは不要で「売掛金の存在・売掛企業の信用状態」が審査ポイントになるので、一人親方・創業初期の建設業社などの信用力が低い建設業者でも利用できます。
ファクタリングにより調達した資金は、賃借対照表(バランスシート)上の「負債」にはならないのも良い点です。
財務状況を悪化させることなく資金繰りの改善ができ、表面的な「負債比率」が下がります。
ただし、売掛金を返済の目処に計算している場合があるので、負債をしている金融機関に対しては説明をしておくのが筋になります。
建設業向けファクタリング会社の必須条件

ファクタリング会社が多くある中で、建設業で使うなら必須の条件がいくつかあります。
この点を抑えることで、条件不一致の心配がありません。
【建設業向けファクタリング会社の必須条件】
- 支払いの柔軟性
- 長期の売掛債権に対応
- 2社間ファクタリング可能
支払いの柔軟性

ファクタリング会社は、支払いスピードが早く最短即日がほとんどです。
さらに非対面・オンライン完結に対応しているとより素早い現金化が実現できます。
また、建設業での利用では、買取限度額の柔軟性(下限~上限)の確認は必要です。
請負金額が数百万円~数千万円と大きく、変更契約で数万~数百万円が動きます。
これらの金額に対応可能なファクタリング会社を選定しましょう。
長期の売掛債権に対応

建設業では、材料費や人件費など先行支出を伴うため支払いサイクルが長く、半年以上のものがほとんどです。
長期になればなるほど債権回収リスクが高くなるので、慎重に選定されるため審査難易度も高くなります。
そのため、長期の売掛債権を買い取ってくれるファクタリング会社でなくてはなりません。
手数料が安いところは、支払い期日が30⽇〜90⽇と短めの請求書買取が多いので、建設業で利用する際は注意しましょう。
2社間ファクタリング可能

ファクタリングには、「2社間取引」と「3社間取引」があります。
2社間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社での取引で、取引先に知らずに現金化できるのが特徴です。
3社間ファクタリングは、利用者とファクタリング会社に取引先の合意を得ることで、債権回収リスクを低減して手数料が低くできます。
3社間が良さそうに思えますが、取引先に資金繰りが苦しいことを知られることで、他の下請けに今後は乗り換えられてしまう可能性があるでしょう。
建設業全体が厳しい状況下なので、元請けは飛ばれるリスクを避けたいものです。
手数料は数%高くなりますが、2社間ファクタリングを選択しましょう。
建設業向け大手ファクタリングおすすめ5選

上記で取り上げた条件で、さらに信頼度の高い大手である以下の5社が特におすすめです。
建設業界で活躍する事業主の資金環境を円滑にサポートしてくれます。
建設業でファクタリングを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
【建設業向け大手ファクタリングおすすめ5選】
- 株式会社No.1:建設業特化でおすすめ
- 株式会社ラボル:一人親方(個人事業主)におすすめ
株式会社アクセルファクター:業界初早期申込割引がおすすめ
- 株式会社MSFJ:他社からの乗り換えにおすすめ
- 株式会社TAY:ファクタリング先に悩む方におすすめ
①株式会社No.1:建設業特化でおすすめ
株式会社No.1は、建設業者限定のファクタリングサービスを運営しています。
建設業者限定サービスのため、担当者も建設業に精通しており、最適化された条件で非常に安心です。
建設業者に選び続けられるために徹底的に追求し、以下のように特筆した特徴があります。
- 業界最低水準の手数料(最低手数料1%〜)
- 少額でもOK(50万円~1億円)
- 訪問対応、来社対応可能(東京・名古屋・福岡)
- オンライン即日対応・電子契約可能
- 最短即日振込対応
- 法人に加え個人事業主にも対応
- 審査通過率90%以上
20秒で無料簡単査定ができるので、建設業でファクタリングを使う際はまずご検討ください。
②株式会社ラボル:一人親方(個人事業主)におすすめ
株式会社ラボルは、東証プライム上場企業の子会社で、フリーランス・個人事業主限定の請求書買取(ファクタリング)サービスです。
フリーランスに特化することで柔軟な買取を可能になり、独立直後でも新規取引先でも、業種・職種問わず利用することができます。
決算書・入出金細・契約書不要で、請求書と取引のエビデンスをアップロードするだけで、Web完結・最短30分で業界最速水準で資金調達可能です。
個人事業主が使いやすいように、1万円からと極少額から買取可能で、手数料は一律買取額の10%で振込手数料などの他の費用も一切かかりません
新規無料登録をするだけで「マネーフォワード クラウド確定申告(通常月額1,280円)」が3ヶ月無料で利用可能になるので、一人親方はぜひご登録ください。
フリーランス・個人事業主限定の「labol(ラボル)」の登録はこちらから
③株式会社アクセルファクター:業界初早期申込割引がおすすめ

株式会社アクセルファクターは、ファクタリング事業を主体とする13事業を展開するネクステージグループ(総資本金2億8,829万円)の1つです。
累計契約数11,000件・申込総額350億円超・審査通過率93.3%の取引実績があります。
大手グループ資本なので、法人から個人事業主から業種を問わず対応ができ、専属担当者が徹底サポートしてくれ、買取可能額「30万円~上限なし」です。
買取手数料2.0%~ですが、アクセルファクターでは業界初のサービスとして早期申込割引があり、入金希望日が30日以上の手数料を1%割引・60日以上の手数料を2%割引してくれます。
入金日までに比較的時間が取れる場合には非常におすすめです。

④株式会社MSFJ:他社からの乗り換えにおすすめ
株式会社MSFJは、 法人や個人事業主向けにファクタリングサービスを提供する企業で、乗り換え専用のファクタリングに強みがある企業です。
建築・建設業向け斡旋サービス及びコンサルティングも実施しているため、建設業に対して非常に理解があります。
利用者のニーズに応じて以下のプランを提供しています。
- クイックファクタリング(最大300万円まで、手数料3.8%~9.8%)
- プレミアムファクタリング(最大5,000万円まで、手数料1.8%~6.8%)
乗り換えで手数料50%割引になるため、他社で既にファクタリングを使っている場合は非常におすすめです。
「乗り換えを検討している」「現在のファクタリングサービスに不満がある」などの場合にはぜひご検討ください。
⑤株式会社TAY:ファクタリング先に悩む方におすすめ
株式会社TAYは、学べる・探せる・相談できる「ファクタリングサポート」を運営しています。
色んなファクタリングサービスがあり、どのファクタリングサービスが適切なのか分からないかもしれません。
そんな場合は、最善なファクタリング先を無料相談できる「ファクタリングサポート」がおすすめです。
資金調達専門のスタッフに相談できるので、ファクタリング選定に悩んでいる場合はぜひ相談してみてください。
株式会社TAYが運営している「ファクタリングサポート」の無料相談はこちら
まとめ
【建設業向け大手ファクタリングおすすめ5選】
- 株式会社No.1:建設業特化でおすすめ
- 株式会社ラボル:一人親方(個人事業主)におすすめ
株式会社アクセルファクター:業界初早期申込割引がおすすめ
- 株式会社MSFJ:他社からの乗り換えにおすすめ
- 株式会社TAY:ファクタリング先に悩む方におすすめ
ファクタリングの特徴と合わせて、建設業向けファクタリング会社を5社を紹介しました。
金融機関の融資やビジネスローン以外で資金調達できる方法がファクタリングです。
資金繰りの課題をスピーディに解消しながら財務諸表上の負債を増やさないファクタリングは、建設業界においても有力な選択肢になります。
紹介した特徴を精査して頂いて、ぜひファクタリングの利用をご検討ください。